• 連載コラム 繁盛旅館への道~売れる商品企画の作り方~
    Column
  • 2021年05月22日

    2021年5月11・21日合併号 コロナ禍におけるアニバーサリー需要

    緊急事態宣言が繰り返し発出される状況では、日本全国で遠方の旅行ができる「空気」ではありません。

    宿泊施設でも「徹底した衛生対策」を実施し、公共交通機関でも同様のことが行われているので、都会の街中を歩いているより、旅行に行く方が、感染対策になるのかもしれません。

    一部地域や企業の中には「他県からのお客様は、絶対に来てほしくない」という意見もあると思います。ただ、永遠にお客様がいない(少ない)状態となれば、経営は成り立ちません。

     

    遠方のお客様に抵抗を持たれる地域や企業の皆様に、検討いただきたいのが「アニバーサリー旅行」です。

     

    例えば、「新婚旅行で海外旅行を計画していたけれど、この状況ではとても行くことができない」というのが実情でしょう。

     

    関西のある高校では、修学旅行の本来の予定がフランス「パリ」だったのが、長崎への1泊2日旅行に変更となり、さらにそれもダメで、結局は滋賀県への日帰り旅行で落ち着いたと聞きました。生徒の皆さんは、大変残念な思いだったと思います。

     

    長崎、滋賀県の旅行も十分魅力的な旅行でありますが、若い人たちにとって「遠方」への旅行は「憧れ」でもあります。

     

    大切な人生の節目である「新婚旅行」であっても、コロナ禍では「遠く」へ行くことには抵抗があります。

     

    この発想は地方に行くほど強くなり、「県境を越えた旅」ということに大きな抵抗があります。

     

    そんななか、当社のクライアントで、アニバーサリー系のプランを展開する旅館から「最近、地元のお客様がハネムーンで泊まっていただいた」という話を聞きました。

     

    また、家族の「祝い旅」や親族の集まりなど、今まで越県していたのが、県内での宿泊や日帰り旅行が増えているようです。

     

    宿泊者のアンケートには「コロナでふさぎ込んでいたが、宿泊できて元気が出ました」「遠くに行くのは抵抗があり、この宿に泊まりましたが、近くにこんな良い宿があるとは知らなかった。また来ます」。

     

    さらに「感染対策が万全で、安心して家族と過ごすことができた」など、非常に好意的な評価が多く、館内に滞在中も大変喜ばれたようです。

     

    こういう客層だけで客室稼働率を上げるのは、特徴のある宿しか難しいでしょうが、中小旅館でも、多くのお客様がご来館いただければ、館内の雰囲気も良くなり、何よりスタッフのモチベーションも上がります。

     

    コロナ禍ではあっても、それぞれに「人生の節目」を迎えます。そんな時に、遠方への旅は難しいけれども、地元の旅館・ホテルで泊まって過ごすというニーズはどの地域もあります。

     

    Go Toトラベル再開の見通しが立たないなか、非常に厳しいときですが、今だからこそ、地元アニバーサリー需要の掘り起こしを検討されてみてはいかがでしょうか。

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