• 連載コラム 繁盛旅館への道~売れる商品企画の作り方~
    Column
  • 2019年11月05日

    2017年5月11日 歴史のチカラを商品に

    新潟県岩室温泉の「富士屋」が2018年に創業150年、姉妹館の「ゆめや」が同じく開業30年を迎えられます。

    ■ 富士屋公式HP http://www.hotel-fujiya.co.jp
    ■ ゆめや公式HP http://www.hotel-fujiya.co.jp

    本年4月に自家源泉開湯5周年を迎えられ、来年が節目の年ということで、今からプレイベント的な企画をいくつも揃えておられます。

    まず富士屋では、【富士屋創業150周年先行企画】として、『明治・大正・昭和時代の富士屋写真』持参で富士屋オリジナル温泉手ぬぐいプレゼント!【懐かしの富士屋★思い出プラン】という宿泊プランを造成いただきました。

    内容は、お客様が明治・大正・昭和時代の富士屋においでの時のお写真をお持ちいただき、富士屋でスキャナでデータを取らせていただくお礼に「富士屋オリジナル温泉手ぬぐい」をプレゼントするという企画です。味のある昔の時代のパンフレットが保管されておりましたので、そちらをスキャンしプラン画像に使い、レトロ感を演出しました。

    また、ゆめやでは 【ゆめや創業30周年プレ企画】として【ゆめや創業30周年プレ企画】新旧料理長競演プランという宿泊プランを造成いただきました。

    初代料理長が「料理の鉄人」にも出演し、ゆめやのおもてなしの一旦を支えていただいておられ、その後、弟子の現料理長に引き継がれておられます。そして、30周年を迎えるにあたり、新旧料理長が競演する献立を月替わりでご提供させていただく、というものです。

    30年という年月で料理長が2人しかいない、しかも初代の技術が次代の料理長に継承されている、ということに対して「素晴らしい!」の一言です。

    やはり良い旅館様は、良い料理人がいらっしゃり、その技術を旅館として継承しているということをと強く実感いたしました。

    こういった企画をどんどん作成し、2018年に向けて加速していただく予定ですが、先行してHPやFacebookにアップすると早速お馴染様から反応があり、ゆめやの本プランに至っては作成し、HPに掲載したその日にご予約をいただきました。

    このような「歴史」に基づいた企画は、新興の金ぴか設備投資だけが売りのホテル形式旅館や、再生の名のもとに展開するバイキング旅館では企画しようがありません。(そんな旅館はそもそも、人に語れるような歴史はありません)。

    旅館という存在を軸にして、何代もそこで関ってきた人々の努力の結果として「創業150年」につながったのでしょう。

    皆様の働かれている企業においても、何かしらの周年(区切り)があれば、ぜひ表に出していただき、企業とお客様、企業と従業員などのつながりを強化していただければ、必ず良い反応が生まれることと確信しております。

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