• プロフィール

    Author:大坪敬史

    大坪 敬史
    関西学院大学 文学部地理学科卒。
    民俗学、文化人類学、観光地理学を学ぶ傍ら、大手旅行会社での添乗・実務業務に没頭。日本文化を守り伝えていく“地域活性化”を志し船井総合研究所入社。
    宿泊施設のマーケティング戦略立案から、具体的な販促実務までを主軸に置いたコンサルティングを展開。中でもインターネットを駆使したWeb販促&直販売上倍増ノウハウ&即時業績向上には定評がある。 世界に誇る日本文化を次代に語ること、、、をテーマに全国を日々巡礼中。
    2010年1月、日本の観光業の永続的発展を目指した株式会社観光文化研究所を設立。代表取締役に就任。
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    2007年03月17日

    東山花灯路2007④

    東山花灯路2007の最終話です。観光地そのものでなく、観光地に関わる人、、、という観点で書いてみます。

    清水寺~京都駅までタクシーに乗りました。
    以下、タクシーの運転手さんとのお話です。

    大坪
    「いや~。すごい人でしたね。さすが京都ですね」

    運転手さん
    「いやいやお客さん、初日は雨にも関わらずもっと凄い人でしたよ。ありがたいことです。花灯路には、生け花の先生、京都の学生さん、地域の人達が盛り上げての一大イベントです」

    大坪
    「京都の方々の結束力はさすが1,000年都市ですね。」

    運転手さん
    「そうなんです。ただ、1,000年続いている都市ですので最近までお公家さん商売と言われていました。長らく日本の中心地だったため地方からのぼってくるお客様に対して商売をしていました。そこに、”地方からくる人が献上物を持って訪れる”という発想が長くあり驕りがあったのです。要はお客様は集まってくるものだと」

    大坪
    「なるほど~。でも、京都は一時期寺社仏閣の拝観拒否問題で揺れましたよね?」

    運転手さん
    「その通りです。その際に京都への観光客入れ込みが極端に落ち込み、商売をしている方々から悲鳴があがりました。その危機を転換点として“もっとお客様に来てもらえる京都”をめざしたのです。ただの観光イベントを行うだけでなく、そこに介在する“ひと”も迎える姿勢を見せようと。例えば、せっかく観光地に感動したお客様でもタクシーに乗って嫌な思いをするとその土地に対して良い印象は抱かないでしょう?」

    このような会話をタクシー運転手さんとした記憶はあまりなく、改めて京都のレベルの高さを実感しました。
    うわべだけの観光地化だけでなく、そこに関わる“ひと”のホスピタリティを強化するという発想が京都のみならず観光地には必要です。

    人が旅をして感動する要素は多くありますが、それは決して「世界遺産」に登録されるような構造物だけでありません。“ひと”との触れ合いが根源的に存在するのです。

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